古文な気分。「百人一首を覚えよう」その11
「古文な気分」は百人一首を覚えようシリーズをお送りしています。
11月も残り少なくなってきましたね。
もうすぐ12月、師走という名の通り学習塾の中では走るような忙しさ。
冬期講習は始まるし、受験も追い込み時期。
学習相談や進路面談はご納得ご安心いただくまで、というのが先生方の意気込みなんです。
何度も足を運んでいただいて、お力になれれば学習塾冥利です。
では気分はゆっくりと百人一首の世界に浸りたいと思います。
「きまり字」3字の「や行」「わ行」
32 やまがはに かぜのかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり
28 やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば
8 わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり
92 わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし
38 わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな
54 わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな
「きまり字」3字はこれでお仕舞いなんです。やった~!!
この中の「山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人めも草も かれぬと思へば」は
三十六歌仙のひとり、源宗于朝臣(みなものむねゆきあそん)の歌です。
現代語に訳してみると
「山里の景色や暮らし向きは、いつの季節でもさびしいけれど、冬は格別に
さびしさが身にしみて感じられるなあ。
訪ねて来てくれる人も途絶えてしまい、心をなぐさめてくれた草も
枯れ果ててしまうのかと思うと。 」
という意味になるでしょうか。冬の寒々しさが伝わって来ますね。
歌の中の
「冬ぞ寂しさ まさりける」なんですが、
「ぞ」は強意の係助詞で、「季節の中で冬が一番」というような強調した意味になります。
他の季節よりずっと、というニュアンスですかね。
「寂しさ」は「孤独だ」とか「寒々として寂しい」という意味になります。
また「まさり」は動詞「まさる」の連用形で、
「増す」とか「つのる」という意味で使います。現代語ではあまり例がありません。
「ける」は詠嘆の助動詞で「ぞ」を受けた係り結びです。
文法的に分解してしまえばこうなりますが、
何度も声に出して詠んでみると 冬の空気感がしっくりきますね。






